壺中夢の47人のおんなたち

輝ける
47人のおんなたち

大分県野上弥生子(1885~1985)大分県臼杵市出身 小説家

文化勲章受賞、朝日賞受賞、読売文学賞受賞、日本文学大賞受賞、他

“女性である前に、まず人間であれ!”

晩年71才で発表した「迷路」は2.26事件から日中戦争に及ぶ日本の暗部を8年かけて執筆、そして78才で発表した「秀吉と利休」は秀吉と利休を譲歩させぬ対比、譲歩を許さぬ鋭い対比の追求で“歴史の先生方に任せていては日本の大きな歴史が見失われますでしょう”と後日談があります。87で「森」を執筆中に100才で逝った野上弥生子に白洲正子も谷崎潤一郎も瀬戸内寂聴も、そして円地文子も宇野千代も頭が上がらなかったと言われています。生家は醤油創業家、控えめで慎重であることに右に出る者はなく、教養の深さ広さに追随できる者なしの老媼、ストレートの猛直球を世間に排出してくれた勇ましい九州女が居なくなりました。最晩年の「森」のテーマは、自らの少女時代と世間を執筆中に最後の数章を残したまま完結せず1985年3月30日老衰のため99才で永眠、絶筆となりました。
女性である前に、まず人間であれ!肝に銘じます。

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