壺中夢の47人のおんなたち

静岡県宮城まり子（1927～）静岡県掛川市　女優、福祉実業家

吉川英治文化賞受賞、辻村教育賞・エイボン女性大賞受賞、ペスタロッチ教育賞受賞、博報堂教育特別賞受賞、高木賞受賞、他

1968年宮城まり子40才にして、日本で初めて障害児のための養護施設「ねむの木学園」を私財を投げ打って設立しています。設立に及んだわけは自分も母親を早く亡くしその上早逝した弟が母を恋しく悲しんで泣いていたことがきっかけになったと言われています。悲しんだり、苦しんで泣いている子を救う仕事をしようと子どもの頃に思ったそうです。
思えば歌手としても「ガード下の靴磨き」「毒消しゃいらんかね」「納豆うりの唄」「夕刊小僧」など戦争で親を亡くした子どもたちの働く姿、親のない子の社会を明るくするような歌の数々、頬をピンクにぬったキュートな宮城まり子の映像が思い出されます。慈善事業ではなく心から湧き上がる情熱が成し遂げた唯一の素晴らしい施設のビッグマザーです。